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情報は知恵の宝庫

五月一三日より姉妹都市提携をしているオーランド市を表敬訪問すると同時に、さまざまな視察をしてきました。

その折の高齢者福祉施設の視察では大変驚かされました。日本の高齢者対策では「寝たきり」のお年寄りについて語るのは至極当然のように思っていたのが、「寝たきりにさせてはいけない」法律のもとで寝たきりが、「いない」「させていない」現実を目の当たりにしたのはショックでした。

加えて、つい先日、ドイツやデンマークでも、同じような状況であるという資料を手に入れました。その中では、「寝たきり老人」という言葉がなく、説明に困ったとのコメントまであり、私たちが日頃常識として捉えているものが、いかにもろいものかを今更ながら痛感しました。

しかし、このようなことはあらゆることにいえるのではないでしょうか。情報過剰・過多の今、的確な情報をタイムリーに把握することの重要さを身をもって知りました。

高度情報社会の今、まさに情報は価値であり、情報こそ知恵の宝庫であると思います。

五月より市長室直通のファクスと、Eメールを開設しましたが、市民の皆様の予想以上の反応に驚いているところです。

内容はさまざまですが、苦情や厳しいご指摘とともに提案やアイデアもいただいています。検討に値するものも多く敬服いたします。

また、中には海外の資料まで添えていただき、その熱意に感謝しています。

先日も市内の自転車駐輪対策として、「シティバイク」の提案とその資料をいただきましたら、数日後、読売新聞の「地球を読む」という記事の中で、「自転車・都市交通の担い手」と題してデンマークのコペンハーゲン市の「シティバイク」の成功例が載っていました。概略は市民の誰もが利用できる無料自転車システムで、三ドル相当のコインを、自転車に設置された装置に差し込んで利用し、市内の各所に設置された駐輪場に戻すとコインが返還されるというもので、今では二千三百台もの自転車が市内に配備され、大好評とのことです。

浦安市では、四月一日から広聴部門を充実させ広聴広報課をつくりました。広い意味で市民の皆様からの情報や知恵をお借りするのも広聴の使命と考えています。

なお、直通ファクスとEメールは、必ず最初に私が読み、内容によっては担当課に回すなりしていますが、返信は必ず出すよう努めています。

浦安市長 松崎秀樹
(広報うらやすNo.647 1999年7月1日号に掲載)

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