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浦安生まれの蛍

「ホタル? 浦安に?」ほとんどの市民が、まず不思議に思うのではないでしょうか。

実は、市立入船南小学校の校庭の片隅に「ホタル」が飛びはじめて今年で3年目を迎えています。

「今年は、浦安生まれのホタルが飛んでいますよ。」

5月26日の日曜日、日の出地区の護岸で行われた「三番瀬クリーンアップ大作戦」で、「浦安ホタルの会」の会員が誇らしげに、うれしそうに教えてくれました。

今年は、暖かい日が続いたため、昨年より2週間早めの5月15日から飛びはじめ、6月の下旬まで楽しませてくれました。

「入船南小学校ホタルの里」。

これは、入船南小学校の創立20周年を前にして、校長先生が「都会の子どもに本物のホタルを飛ばせて見せて夢を与えたい。」と提案して、平成11年に記念事業の一環として先生方とPTAがつくったビオトープ(自然を復元してつくる動植物が生きられる空間)の名前です。

校庭の片隅約100坪を造成して、「同じ記念事業でも、モノではなく、地域全体の記念になるようなものを」と、ビオトープづくりが始まったようです。

その苦労が実り、3年目の今年、ついに、「浦安生まれのホタル」が飛び始めました。

最初の2年は、船橋市の運動公園から幼虫100匹をもらい受けて放流し、約40匹が夏の浦安の夜空を優雅に舞いました。

私も、昨年初めて報告を受け、まさかと半信半疑でしたが、この目で青白く、頼りなげに点滅する4~5匹のゲンジボタルを見たときは、「浦安にホタルが…」と感動で、しばらく声が出ませんでした。

今年は、昨年の成虫を25匹捕獲し、卵から育てきった約200匹の幼虫と船橋からの幼虫100匹を放流したとのことです。

今年のホタルは、浦安生まれということもあり、いとおしさもひとしおでした。

本来、清流のシンボルといわれるホタルが、本市の埋立地でも、環境を整え、取り組む人たちの熱意があれば、夢が現実になるのだと、しみじみ考えさせられました。

ビオトープをつくり、まさに「蛍守」のように、ホタルを慈しんでこられた方々のご努力に心から敬意を表したいと思います。

浦安市長 松崎秀樹
(広報うらやすNo.719 2002年7月1日号に掲載)

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