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こども部と発達支援

この4月、組織の改編を行い、「こども部」を新設しました。

こども部の部長は、浦安市では初めての女性部長です。女性ならではの視点からの気配り目配りに大いに期待しています。

新設したこども部のなかに新たに「発達支援室」を設けました。

「6.3%」。これは文部科学省が全国調査の結果、「通常学級に通う子どもで、知的障がいはないものの学習面や行動面で著しい困難を示す」と担任の先生が回答した児童・生徒の割合です。

さらに、厚生労働省の調査では、今、社会問題になっている、いわゆるニートの約23%が「発達障がい」の可能性があるとしています。

先日、浦安パイロットクラブで「すぐには見えない障がい、自閉症」と題した講演会がありました。

講師は、旭中央病院脳神経外科の部長で、お子さんが二人とも自閉症で、父親として、医師として、「発達障がい」に積極的に取り組んできた大屋滋先生です。

講演のなかで、障がいに詳しい杉山登志郎医師の見解では、被虐待児の約53%、不登校児の約32%が「発達障がい」の可能性があるとの驚くべき話を聞きました。

「発達障がい」。以前はあまり聞かれませんでしたが、学校の現場やテレビなどで頻繁に聞かれるようになりました。

特に、平成16年に「発達障害者支援法」が制定され、小・中学校で「特別支援教育」が進められるようになり、マスコミでもよく取り上げられるようになりました。

「学習障がい(LD)」や、「注意欠陥・多動性障がい(AD・HD)」、さらに、北欧では第4の障がいといわれる「自閉症」や「アスペルガー症候群」などの「広汎性発達障がい」のすべてを「発達障がい」と総称して呼んでいます。

今までは、ともすると「わがまま」あるいは「親のしつけの問題」として誤解されたり、「心の病」と疑われたりしてきましたが、国際的な診断基準ができたことによって、認知されるようになりました。

市の動きに連動するかのように、千葉県教育委員会の特別支援通級教室事業が、東小学校で始まります。

これは、通常学級に在籍するLDやAD・HDなどの児童が、週のうち1日でも2日でも特別な支援のための授業を受けられるというものです。昨年から県内の5校で始まり、今年の4校のなかに東小学校が選ばれました。

「発達障がい」のそれぞれに特性があり、加えて高機能自閉症や、アスペルガー症候群には、際立った能力や才能を持つ人たちも多く、エジソンやアインシュタインも「広汎性発達障がい」ではなかったかと言われています。

まだまだ未知の世界ですが、大事な子どもたちの未来のために積極的に取り組んでいきたいと思っています。

浦安市長 松崎秀樹
(広報うらやす第833号 2007年4月1日号に掲載)

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