映画「カルテット!」 7月19日、映画「カルテット!」の試写会がありました。 この映画は、昨年、平成23年度が浦安町から市になって30周年にあたることから、市民を巻き込んで記念の映画を作りたいと、市に後援依頼があったのが始まりです。 しかし、3月11日東日本大震災が起こり、市域の86%が液状化による被災を受け、監督はじめ関係者は、一時は断念しかかりましたが、このような時だからこそ進めようとの思いで、ロケに入ったとのことです。 被災から間もなく5カ月になる中で紆余曲折の末に完成した映画を感慨深く見せていただきました。 この映画は、「被災地浦安から生まれた“家族の絆と再生の物語”」との見出しがついていることで分かるように、細川茂樹・鶴田真由・剛力彩芽・高杉真宙が演じる家族の崩壊の危機に、家族全員で四重奏(カルテット)を結成して、音楽を通して家族の絆を確認し合うといったテーマで、ロケのほとんどが浦安で行われ、被災をされた市民を含めて700名以上の市民が、エキストラとして参加しています。 原作者も入船にお住まいの作家の鬼塚忠さんで、鬼塚さんの作品の多くは映画やテレビドラマ化されており、今回の「カルテット!」が4作目の映画化と聞いています。 この映画は、震災以来、久しぶりに明るい話題を提供してくれています。 それはまず、当初主役に選ばれていたバイオリニストの山根一仁君が、日本音楽コンクールで中学生としては、26年ぶりの1位に輝いたことです。この快挙に、映画に専念できないほど引っ張りだこになり、ついに主役を断念することになってしまいましたが、映画の中では交響楽団のコンサートマスターとして特別出演しています。 さらに、9月9日からロシアで開かれる環アジア太平洋諸国を網羅する「第9回ウラジオストック国際映 画祭」に出品したところ、800を超える作品の中からノミネートされた20作品の1つに選ばれたとの朗報を試写会のときに伝えられました。加えて映画祭と同時開催されるビエンナーレ国際芸術祭の初日のオープニング作品に選ばれたとのことです。 開催国以外の作品がオープニング作品となるのは大変な栄誉で、また、非常に稀なことだそうです。浦安市が舞台の映画がこれほど認められたことに対して、心から喜んでいます。 松竹株式会社を配給会社として、来年の1月から全国ロードショーが始まります。 それに先駆けて12月17日から舞浜のシネマイクスピアリで先行ロードショーが行われる予定です。 一人でも多くの市民の皆さんに見ていただきたいと思います。
浦安市長 松崎秀樹 |