復興元年と震災1周年 「復興元年」となる新玉の年、平成24年も早一ヶ月が経ち、新年度に向けた予算編成も1月25日に最終内示を行ったところです。 最も心配された市税収入ですが、市の財務部では、被災直後から17年前の阪神・淡路大震災の折の自治体を参考に新年度の税収予測を立ててきました。 当初、最悪を想定して50億円の減収を見込みましたが、最終的に21億円程度の減収で済むことが分かり、ほっと胸を撫で下ろすと同時に、あれだけの被災を受けながらも、法人市民税が持ち直していることに驚きとともに市の持つポテンシャルの高さを再確認しました。 震災直後の平成23年度予算については、前年度の3月議会ですでに通っていましたが、予定していた新規事業はすべて停止した上、継続事業については基本的に聖域なしの20%カットを指示して、被災による市税の減収に備えるとともに復旧費の捻出を図ってきました。 国の災害査定が昨年の11月上旬にやっと終わり、復旧の総事業費は約280億円となり、国の支援が、現時点では、210億円以上得られることになりました。 しかし、これはあくまでも被災前の状態に戻すいわゆる復旧事業費であり、液状化対策費は計上されていません。 日本のトップレベルの有識者に集まっていただいた「浦安市液状化対策技術検討調査委員会」の中間とりまとめの中で、道路や下水道などの公共インフラの液状化対策については、今後予想される首都直下地震に備えて、大震災時に緊急輸送自動車用の道路を確保するため、総延長約223kmの工事が必要で、工法により幅がありますが約54億円から87億円、下水道については元町地域も含めた全地域の重要幹線約27.6kmで約114億円と見積もられました。 読売新聞は1月23日の朝刊一面で、「首都直下地震4年以内70%」と大きな見出しで、東京大学地震研究所のM7級の地震についての予測を報道していました。これは、今までの政府の予測であった「30年以内に70%」に比べて遥かに切迫性の高い予測です。 このような状況下で、復旧工事にあたり今まで以上に安全で安心なまちを作るために、出来うる限りの液状化対策を講じながら復興していく決意を新たにしています。 来月の11日には、震災から1周年を迎えます。たまたまその日が日曜日に当たることから、市では平成20年に行った「帰宅困難者訓練」を今一度、首都直下地震を想定して行おうと考えています。 東日本大震災に際して、4年前の訓練に参加した市民からあの時の訓練が大変役に立ったとの声も受け、より実践的な訓練を行う予定です。 都心に通勤や通学している家族が、どのようなコースで歩いて帰宅するのか知ることも大事だと考えます。 地震発生後は、むやみに歩いて帰宅せず、避難所に退避し、帰宅は周囲の状況が落ち着いてからと言われていますが、様々なケースを想定しながら、訓練することも必要と考えています。 詳細については、今後、広報うらやすなどでお知らせします。
浦安市長 松崎秀樹 |