桜花爛漫 3月22日の金曜日、気象庁は東京の桜の「満開宣言」を出しました。 基準となる靖国神社の桜の開花宣言も例年より10日近くも早く、「満開宣言」は気象庁の観測史上、平成14年に次いで2番目の早さとのことです。 思えば、記録的な寒さに震えていた今年の厳冬がうそのように一気に春が来たことになります。 ある新聞では、2月が28日と短いのは、一日でも早く春が来てほしいと願う庶民の声に暦学者が粋な計らいで応えたものだと書かれていて、私は感心しました。一方、地球温暖化が叫ばれている中で、“厳冬”も北極と南極の氷が温暖化のために溶けつつあるのが原因と言われているのも気にかかるところです。 四季を通じて北極と南極の氷が、適度に地球を冷やすクーラーの役割を果たしてきたのだそうですが、氷が溶けて、黒潮などの暖流に冷たい水が大量に流入することでクーラー効果に陰りが生じているのが、異常気象の原因とのことです。 天変地異が地球の悲鳴と捉えるならば大震災もその典型ですが、2年前の被災の折、市内が液状化による噴出土砂の砂塵で真っ白に覆われ、応急復旧の工事に人間が必死になっている時でも、何の気負いもなく咲き誇る市内の桜をまぶしく眺めながら、私は強い感銘を受けるとともに、改めて自然の営みに感動したことを今でも鮮明に覚えています。 その市内の桜ですが、浦安を市民が誇れる庭園都市にしたいと活動している「ガーデンシティうらやすの会」が『うらやす花だより〜伝えたい浦安のさくら〜』と題した小冊子を発行しました。 巻頭に“さまざまな ことを思いだす さくらかな”と芭蕉の句が添えられ、市内の桜スポットや、市内に植えられている17種類の桜の解説もあり、見応えのある作品に仕上がっています。 応急復旧や復旧・復興工事の中で、残念ながら剪定せざるを得なかったり、心ならずも抜いたり根元から切らざるを得なかった桜もあり、例年並みとはいえませんが、今年の桜は私たちに「がんばれ」と心から励ましているように見えます。 改めて、今年も「浦安には桜がよく似合う」と思いながら、市内の桜を愛でていますが、一日でも長く咲き誇ってほしいと心から念じています。 願うならば、4月、新しいステージに臨む新入生たちの門出を桜吹雪で祝ってやってほしいと思っています。
浦安市長 松崎秀樹 |