地域猫と愛護員 「春の日だまりにまどろむ猫・・・」 猫をイメージするとしたらこのように感じます。 4月20日土曜日、中央公民館の会議室で、構成員32名で発足したばかりの「浦安地域猫連絡会」(愛称「ゆるネコの会」)の会合に出席しました。 「地域猫」。まだ一般的には定着していないようですが、これは地域のボランティアの人たちが主体となって管理や世話をしている猫のことです。 近年、特定の飼い主がいない「野良猫」と区別され、単に餌だけを与えられている猫は地域猫とは呼びません。 平成9年に横浜市の猫好きな住民の皆さんが野良猫を共同で世話をし、これ以上、野良猫を増やさないようにと始めた活動が地域猫運動・地域猫制度として全国的に広がっているものです。 浦安市では、平成20年8月より、地域猫愛護員制度をつくり野良猫を地域猫として守っていただくとともに、むやみに増えないように避妊手術や去勢手術などの活動も積極的に行っていただいています。 これは、これ以上、飼い主のいない猫を増やしたくないという思いからの活動で、平成20年度から始まった「浦安市飼い主のいない猫避妊去勢手術費助成金事業」に協力してくれているものです。 この事業の対象となった猫は、初年度は46頭でしたが、5年目の昨年度は139頭にもなっています。 事業を始めた当初は半額助成でしたが、地域のための活動でありながら、残りの半額を寄付金に頼ったり、愛護員の皆さんが自ら出したりしていたことから、平成23年度に全額助成に改めました。 現在、浦安市に登録されている地域猫愛護員は115名ですが、地域によってはまだまだ大きな誤解があり、時には罵声を浴びせられたりするなど、大きなストレスを感じながら活動していることが「ゆるネコの会」会員の訴えでわかりました。 これは、これ以上野良猫を増やさないための活動が、まったく正反対に野良猫を甘やかし、増やしているとの大きな誤解によるものです。 同じペットでも、犬派、猫派と分かれるように、犬と猫では習性に大きな違いがあり、戸外で自由に歩き回る猫ならではのトラブルも時として社会問題として取り上げられます。 そもそも徳川幕府を江戸に開府した慶長年間、猫をつないで飼育することを法令で禁止したことから、現在のような戸外で自由に暮らすような風土になったと言われています。 猫の習性などを考慮しながら、猫に対する苦情を少しでも少なくするために、プランターを利用した戸外での猫のトイレの普及活動などの紹介もあり、地道な地域猫愛護員のみなさんの活動に感心しきりのひとときでした。
浦安市長 松崎秀樹 |