スマート・ウエルネス・シティ 今年ほど秋が待ち遠しかった年はありませんでした。 記録的な暑さはデータ(9月23日現在)でも明らかで、最高気温30度以上の“真夏日”は何と55日もあり、35度以上の“猛暑日”は3日、最低気温が25度以上の“熱帯夜”に相当する日も30日もあるなど、数字のうえでは日本列島は温帯気候から亜熱帯気候に変わったのではと思わせます。 残暑の厳しさも覚悟しましたが、台風18号が通過した翌日の9月17日は暑かったものの湿気も少なく、爽やかな台風一過でした。 この日を境に、待ちに待った秋が還ってきました。 とりわけ十五夜の9月19日は、雲一つない爽やかな秋風の中、ウオーキングをしながら、中秋の名月を堪能しました。 私が1日1万歩を目標にウオーキングを始めたのは、9月1日のことです。 そのきっかけは、8月30日、31日と筑波大学東京キャンパスで「スマート・ウエルネス・シティ首長研究会」に参加したことによるものです。 ウエルネス(Wellness)とは、聞き慣れない言葉ですが、肉体的な健康(Health)に対して、「健康を肉体面だけでとらえるのではなく、生活全体を積極的・創造的なものにして、健康維持・増進を図る生活活動」を指します。 市では、震災からの復興の一環として、スマート・シティを目指し、“環境共生都市”構想を産・官・学で、練っているところです。 この構想の中には、健康や福祉も含まれていますが、今回参加した首長研究会は、筑波大学の久野譜也教授が科学的な裏付けを基に提唱する「まちぐるみで最大限の健康維持・増進を目指す」市町村長の勉強会です。 私にとって初めての研究会でしたが、大学教授や、市町村長たちの事例発表など、非常に実践的で中身の濃い有意義な会でした。 その中で、久野教授から「全ての健康の基は歩くことで、これは医学的にも実証されていて、病気予防に効果的なのは、1万人がいつもの歩く歩数2千歩多くすることで、1年間で約4.5億円の医療費抑制効果がある」との話がありました。 その話を伺い「隗より始めよ」と、たまたま翌日が9月1日と区切りのよいことから、早速歩き始め、夜、市内視察も兼ねて毎回コースを変え、時には10km近くを、秋を体で感じながらウオーキングを楽しんでいます。1カ月が過ぎようとしている今、その効果を私自身で実感しています。 あの天才レオナルド・ダ・ヴィンチも「足は人間工学上、最大の傑作であり、最高の芸術作品である」と言ったそうです。 今、1年で最も快適な季節を迎えています。この機会に健康のためにウオーキングを始めませんか。
浦安市長 松崎秀樹 |