春到来と地球温暖化 3月18日の火曜日の朝、いつにない鳥の鳴き声につられて、ふと目が覚めました。 しばらく、耳を澄ませていると、再び聞こえてきたのは、何と、可愛らしい爽やかなうぐいすの鳴き声でした。 近所の梅の木にでも止まり、ようやく来た春の息吹に釣られて鳴き出したのでしょう。うぐいすの初鳴きで目が覚めた何とも贅沢な朝でした。 昔から〝暑さ寒さも彼岸まで〟と伝えられるように、この日は、三寒四温からようやく抜け出した観のある「彼岸の入り」でもありました。朝から暖かい南寄りの強い風が吹き、気象庁は〝春一番〟と発表したのもこの日でした。 靖国神社の標本木の開花は、昨年よりも9日遅い3月25日、予想満開日は4月1日とのことで、市内では早くも花見談義で盛り上がっています。 今年の冬は、桜の開花の遅れでも分かるように、とりわけ寒さが厳しく、特に記録的な大雪に見舞われ、寒さが苦手な私にとってはつらいものがありましたが、2月には、市内の〝百花の王〟とされる梅の花に心を癒されもしました。 3月に入って、三寒四温の不安定な天候の中にも、ようやく春を感じるようになりましたが、四季をこれほど強く感じたのも久しぶりのような気がします。 地球温暖化が世界中を悩ませていますが、この煽りで、夏は猛暑、冬は厳寒と、両極端な現象となって現れ、日本文化の大本である四季が失われてしまうのではないかと、私は密かに案じていただけに、うぐいすの初鳴き、春一番と重なったことに、殊更感動してしまいました。 3月24日の月曜日の第1回市議会定例会最終日に、平成26年度の予算が無事可決されましたが、地球温暖化に関係する施策や事業もいくつか盛り込まれています。 その一つが、市立小・中学校体育館のエアコン整備事業です。 これは、近年の異常とも思える7・8月の体温以上の気温や40度を超す記録的な猛暑、さらに9月から10月半ばまでの酷暑とも言える残暑、また、記録的な大雪をもたらす大寒波など、もう根性論や精神論、あるいはライフスタイルの改善などでは対処できず、実際、体育館内では40度を超す中での運動で倒れる児童生徒が出るなど、健康にも悪影響を与えるところまで来ていると思っています。 教育委員会や校長達は、半ば諦めているようでしたが、最終的に私も、現場の様子を見聞きして、もう限界であろうと判断し、議論の上で予算計上に踏み切ったものです。 当然、多額の経費に加えて、ランニングコストや、CO2排出の問題もありますが、リース方式で整備を行い、児童生徒を取り巻く過酷な環境改善を図るとともに、首都直下地震が想定される中で、他に避難所となる用地もなく、地域防災計画で避難所として指定されている小・中学校体育館のエアコン整備は、必要かつやむを得ないものと考えています。 折しも、2月8日の大雪の際に、帰宅困難者に対して、急遽、避難施設として中央公民館を開放しましたが、昨年整備したばかりの体育館のエアコンの暖房が、最終的には600人を超す寒さに震える多くの人たちを救ったことは記憶に新しいところです。 本市では、既に他市に先駆けて、保育園・幼稚園の保育室や、小・中学校教室のエアコン整備を完了していますが、異常気象への対応と有事への備えを、時機を失することなく推進して参ります。
浦安市長 松崎秀樹 |