往く年、来る年 いよいよ12月。何かと慌ただしい師走に入り、〝往く年、来る年〟に思いをはせる時期になりました。 春には満開で楽しませてくれた桜も、秋の深まりと共に紅葉した後、早くも落葉の季節へと変化しています。 若潮通りのいちょう並木も、気がつくと道路が落ち葉で黄色く色づき、季節の移り変わりを感じさせてくれています。 〝木〟と言えば、東日本大震災後、鎮守の森をヒントに、浦安市を森で囲み、高潮などの有事に備える〝緑の防潮堤〟づくりが、今年で5年目を迎えました。 3年前からは公益財団法人イオン環境財団からの支援を受けていますが、11月14日の土曜日には岡田卓也理事長も参加して、植樹祭が開かれました。 今年もシイやカシ、タブの木と言った広葉樹20種類、約7900本を日の出地区の海に面した墓地公園周辺に、近隣の幼稚園、保育園の園児たち、親子連れや、イオン・ダイエーグループ、さらに市内のボランティアの方々など、800人近い皆さんが参加して植樹が行われました。 この5年間で植樹した木々は、何と58000本で、総延長も3.2キロメートルになりました。 最初に植樹した木は、2メートルを超えつつあり、今回も一緒に植えた子どもたちの成長と共に、浦安市を守ってくれる森へと成長することを祈っています。 振り返りますと、あの大震災の年は、浦安が町から市になって30周年という記念すべき年でしたが、応急復旧に全力を挙げたため、記念式典など全て執り行うことができませんでした。震災から早くも5年が経とうとしていますが、来年は市制施行35周年を、復旧・復興もおおむね目処が立ったこともあり、一つの大きな節目の年と捉えて、市を挙げてお祝いしようと考えています。 さらに来る年・平成28年は、震災の折に災害対策本部になり得なかった市役所庁舎も6月を目処に竣工する予定ですし、浦安市の元町の底力を一気に爆発させる4年に1度の〝三社祭〟も6月18・19日に開催され、文字通り花を添えてくれる予定です。 また、新庁舎の竣工に合わせて、夏休みに入る7月には念願のパスポートの申請・受け渡しが市内でもできるように現在、最終調整に入っているところです。 さらに、新浦安駅前には世界的なアーティストも呼べる最高レベルの音楽ホールが、また、舞浜地区には高校野球の地区大会が行える硬式野球場の建設が本格的に始まり、来年度末の竣工、平成29年4月のオープンを目指しています。 なお、私たちの浦安市は、全国で唯一、元旦に〝新年賀詞交歓会〟を開催しているまちでもあります。 これは、昭和42年当時の、岡島多三郎町長の時代から始まったもので、以来半世紀にわたり、連綿と続いている事業です。 この元旦に、市の幹部職員一同を始め、市内の各種団体の方や多くの市民が集まることから、本市は年始回りの風習がないことも特筆されます。 毎年午前11時から、浦安囃子保存会のお囃子で幕を開け、市長として年頭のご挨拶を申し上げ、その後約1時間懇談のうちに、新年を祝いつつお互いの1年の健勝を祈り合い、和やかの内に散会する恒例行事で、例年500人近い参加者でにぎわいます。 町の時代は、中央公民館で開催していましたが、現在は新浦安駅前のブライトンホテルで行っています。 年の初めで会費制ですが、是非お越し下さい。お待ちしています。
浦安市長 松崎秀樹 |