新庁舎の竣工と、三社合同渡御 5月20日の金曜日、新庁舎の完成に伴う“引き渡し式”が行われ、鹿島建設の山本常務取締役より、工事の完成を記念してマスターキーを受け取りました。 平成26年1月の仮囲いから始まった建設工事も、途中土壌汚染のために2カ月遅れたものの、大きな事故もなく無事に2年5カ月の工期を終え、落成しました。 今回、竣工した新庁舎は、総面積約2万5600平方メートルです。現庁舎が約5600平方メートルですので約4.6倍です。現在6カ所に分散して業務を行っているため、市民の皆様にご不便をおかけしましたが、その合計面積は約1万2300平方メートルで、会議室もない狭隘化に加えて、現庁舎の5・6階は真ん中の梁から窓側にかけて撓んでいて、安全衛生委員会からレッドカードを突きつけられていました。さらに東日本大震災で被災した本市ですが、耐震性が悪いため、庁舎内に災害対策本部を設置できなかったというのが実態でした。 もともと昭和49年、人口3万人の時に、埋め立てによりやがて8万人になると想定して建てたのが現庁舎で、将来16万人にまで発展すると見込んで、現庁舎と同じ建物を建て増すために“増築基金”を積み立てていました。 しかし、OA機器の増加、急激なICT化の時代の流れの中で、増築では間に合わないとのことで、“庁舎建設基金”と議会の承認を得て名前を変えて、最大83億円まで積み立てました。 庁舎の建設に当たっては、事例として全国的にも数少ない方式で、設計事務所が策定した“基本設計”に対して、こうすればもっと良くなるという「技術提案」を考慮する〝デザイン・ビルド方式〟を取り入れました。また、建設業者の選定については、技術提案と価格を総合的に評価する〝総合評価方式〟を採用し、技術提案を20点、金額を80点として、専門家を交えた選考を行い、その結果、両方ともトップであった鹿島建設が受注しました。 新庁舎は、11階までの54メートルが吹き抜けで自然の光を1階ロビーホールまで届く仕掛けが天井にあったり、自然の風が通風口から出てくるなど、環境に優しい工夫がさまざまになされています。 また、3.11の教訓を生かし、有事の際には1階のロビーホールが一時避難所にもなるようにオープンスペースを多く取り、平時はギャラリーや市民活動の拠点になるようになっています。 また、10階には初めて市民にも開放する100人規模の食堂を整備しました。 なお、竣工式の2週間後には4年に一度の“浦安三社例大祭”が開催されますが、4日の午後、「今後100年の浦安の発展と安寧」を祈って、浦安市内の三神社の宮神輿が揃って練り歩く“合同渡御”が浦安の歴史上初めて行われます。 宮神輿1基当たり300人から500人の担ぎ手として、三社例大祭の本祭りの前祝いとしても見応えのある合同渡御になりそうで、元町の若衆を中心に大いに盛り上がっています。 なお、合同渡御とともに6月4日(土曜日)の午後から、6日(月曜日)午後4時まで新庁舎の内覧会を開催いたしますので、首都直下地震が今後30年の間に70パーセントの確率で起こると言われている今、ぜひ、災害時の司令塔となる新庁舎をその目で確認しておいてください。 浦安市長 松崎秀樹 |