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団塊の世代 作家の堺屋太一氏が、戦後のベビーブームの世代を「団塊の世代」と名付けたのが30年前だそうです。 その堺屋氏が文藝春秋の4月号に、団塊の世代が定年を迎え始める2年後からの10年を「黄金の10年」と名付けて、来るべき高齢社会にエールを送っています。 「団塊の世代」いわゆる戦後ベビーブームの世代は、厳密には昭和22年4月2日から昭和25年4月1日までに生まれた750万人を指すそうです。私もそのなかの1人です。 文字通りのこの団塊は、一つ前の世代よりも27%、後の世代よりも21%も多い特異な世代で、35年前の大阪万博の時、大学生だった団塊の世代も、今や社会の中核を担う50代後半になりました。 今、経済界を中心に団塊の世代を巡って「2007年問題」あるいは「2010年革命」が話題を呼んでいます。 これは団塊の世代の最初の一群が60歳を迎える2年後、労働人口が企業から激減し始め、日本経済に深刻な影響を及ぼすのではといった問題です。 この世代は、経済成長を疑うことのなかった、さらに戦争を知らない最初の世代であり、勤勉で環境順応能力の高い世代であると言い切っています。 堺屋氏の結論は、「団塊の世代は、日本人の年齢観を一変させつつある。」というのです。 私も常々感じていたことですが、確かに現在の60歳代に老人のイメージは感じられません。 30年前には、60歳の女優には老け役がはまっていたのでしょうが、失礼ですが今の吉永小百合さんに、老け役といってもぴんときませんし、50代後半のロックスターの矢沢永吉さんも年齢を感じさせません。 確かに年齢観は時代とともに変わるのかもしれません。 堺屋氏は、「日本の戦国時代の年齢×1・2+3=現代の年齢」に相当するのではないかと仮説を立てていますが、これを当てはめますと織田信長の享年49歳は現在の62歳、豊臣秀吉の享年62歳が今の77歳とみると何となく合点がいきます。 このように年齢観の変化は、労働人口の減少ではなく、逆に新たな社会の担い手としての定年後の新しい働き方を暗示しています。 会社に縛られることなく、今までの経験とノウハウを生かした地域社会に存在感を示しつつ豊かに生きる、まさに「黄金の世代」は団塊の世代の先輩たちから、市内で既に活動を始めています。 マイナスイメージで捉えがちな高齢社会も、実は意外や中身の濃い時代になり得るのではないでしょうか。 私も同じ世代の一員としてそんなことをしみじみと感じました。堺屋氏の一文に勇気をもらったような気がします。
浦安市長 松崎秀樹 |