2002年 ● 新たな決意 2003年 ● 年頭にあたり ● 市町村長の交流会 ● ありがとうの波動 ● 高洲小学校 ● 全国植樹祭 ● がんばれ県立高校 ● お父さんの力 ● 浦安市民の歌 ● 今年を振り返って 2004年 ● 年頭にあたり ● 図上訓練 ● 春うらら ● 交通公園 ● 変化 ● 浦安の夏 ● 酷暑と浦安の海 ● 長崎平和使節団 ● 堀江水準標石 ● バランスシート 2005年 ● 年頭にあたり ● あれから10年 ● 校庭の芝生化 ● 団塊の世代 ● プラチナ世代 ● クール・ビズ ● スケートボード ● 一朝有事に備えて ● 浦安っ子に乾杯 ● 国勢調査 ● 山の民・海の民 2006年 ● 年頭にあたり ● 浦安市民の森 ● 水と電気 ● 院内コンサート ● 市制施行25周年 ● チャレンジ・浦安 ● 災害救助犬 ● 障害者の自立支援 |
山の民・海の民 浦安市から北西に直線距離で135キロメートル。 そこは、北軽井沢の手前、群馬県倉渕村の深い緑に囲まれた水源涵養(かんよう)保安林があり、浦安市民が日々飲んでいる水道水の源流を求めて、たどり着いたところです。 私たちの浦安市は、全国2500ある市町村のなかで唯一、農地を持っていない自治体です。 私たちが毎日、口にする農作物などの生産に、直接かかわっていない唯一のまちと言っても過言ではありません。 いま、循環型社会が叫ばれていますが、「市として何とか消費だけではなく、生産にかかわりたい。」そんな思いで考えついたのが、日頃から恩恵を受けている水道の水源である利根川の源流の森林に何とか貢献できないかということでした。 昨年も、利根川の源流を求めて、日光森林管理署の案内で栃木県の藤原町を視察しました。 署長からは、国有林の一部を「浦安市民の森」に提供してもよいとのありがたい話を頂きましたが、マムシも出る可能性もあり、安全性や交通の便などを考え、断念せざるを得ませんでした。 今年は視点を変えて、4月から環境教育を担当する県内ではじめて森林インストラクターになった石井桃子さんのアドバイスで、埼玉県の本庄市で分かれ、利根川の大きな支流の一つ「烏川」の源流を訪ね、倉渕村に行き着きました。 倉渕村は、人口は約4800人ですが、面積は本市の7.5倍の約127平方キロメートル。その90%が山林で、温泉にも恵まれた自然豊かで静かな山村です。幕末に遣米使節としてアメリカに渡り、幕府の海軍奉行や陸軍奉行などを歴任し、最後は官軍に斬首された小栗上野介(おぐりこうずけのすけ)終焉の地でもあります。 最初に訪れた8月末、一緒に行った市の教育長と環境部長らと、倉渕村の村長と村役場の職員たちと大いに語り合ったのが、海に囲まれた文字通り「海の民」の浦安市と、海はないが自然豊かな「山の民」倉渕村との交流でした。 その後、10月20日には、市川平治村長が浦安を訪れ、市内を視察した後、三番瀬と東京湾の海に感激して帰りました。 いま、倉渕村から「利根川水系の水源が取り持つ最上流の村と、最下流である浦安市との上下交流を」との誘いがあり、村有林の一部を「浦安市民の森」として、無償貸与してもよいとの提案を受けているところです。 「森林(もり)は海の恋人」とも言われますが、浦安市の子どもたちへの森林環境教育、さらには市民の水源林保全のための活動など、さまざまな交流に夢を膨らませているところです。 浦安市長 松崎秀樹 |