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「浦安は日本の美称」

広辞苑で「浦安」を引くと本市の説明があり、その隣に「うらやすのくに」の見出しで、「大和国または日本国の美称」とあります。

それには、「心安の国の意」ともあり、さらに出典が書かれています。

この出典は、奈良時代に完成した日本最古の勅撰の歴史書である「日本書紀」で、その第三巻、神武紀の一節に「昔、伊弉諾尊、この国を名付けて曰く、日本は浦安の国」とあります。

以前も触れましたが、掛詞で、大和言葉の水辺を意味する「浦」と、同じ音の「裏」にも通じ、目に見える表に対してその裏側に隠れている「心」と書いても、「うら」と呼びます。

いずれにしても「浦、安かれ」「心、安かれ」と「防災」「平安」の祈りと願いが込められた私たちの「浦安」の地名が、日本の古称、美称でもあるということは、何とも嬉しいものです。

7月17日の火曜日、台風4号の影響で、例年より2日間遅れて、「第29回忠霊塔みたま祭り」が、浦安市遺族会の手で開催されました。

心配された台風の被害はありませんでしたが、あいにくの雨のなか、清瀧神社の神職による神事が厳粛の内に執り行われました。

例年、神事の後に、英霊の御霊をお慰めするために詩吟や御詠歌、さらにお囃子の奉納がありますが、今年は初めて、お神楽の奉納がありました。

何年か前のみたま祭りのときに、清瀧神社の家原宮司との話のなかで、「浦安の舞」のお神楽を是非、浦安で、と話したのを忘れずにいてくれて、わざわざ靖国神社の女性の神職をお招きしてくれたとのことでした。

「浦安の舞」は、戦争の気運が高まりつつある昭和15年、皇紀2600年祝典の際に、昭和天皇の御製を基に作られ、明治神宮に奉納されたもので、名前の由来のように平和を祈るお神楽で、本来は4人か、8人の巫女が、上代の手振りを偲んで、厳かに、重々しく、典雅に舞うお神楽で、「扇の舞」と「鈴の舞」があります。

当日は、雨の降るなかで、テントの下でしたが、巫女さんが吹く笙の笛に合わせて、1人の巫女さんが「扇の舞」と「鈴の舞」をあでやかに優雅に舞う「浦安の舞」のお神楽を、英霊の御霊とともに、私たちも楽しませていただきました。

昭和天皇の御製

天地の神にぞ祈る 朝なぎの海のごとくに 波たたぬよう

浦安市長 松崎秀樹
(広報うらやす第841号 2007年8月1日号に掲載)

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