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視察報告1

今年はとりわけ、酷暑としか言いようのない日が長く続きました。

日本の四季豊かな温帯気候が、間違いなく地球温暖化により亜熱帯化している実感を持った夏でした。

そんな猛暑の続いた8月19日から25日まで、高福祉で世界をリードしている北欧のスウェーデンを視察してきました。

同行したのは、今年の4月に新設した「こども部」の本市では初めての女性部長と、8月1日に就任したばかりのこれも女性の新教育長、さらに情報収集を所管する市長公室長と次長と、財政課長の5人です。

今回の視察に当たっては、高齢者福祉、子育て、教育、障がい福祉、都市経営などのテーマをそれぞれが定め、私も10冊ほどの本を読んで臨みました。

視察に先立って、六本木のスウェーデン大使館を訪れ、大使とも面談し、ごあいさつと共に視察の趣旨をお話しさせていただきました。

その折、大使からも浦安市に大いに関心を持っているとのことや、是非一度、浦安を訪問したいとの希望を語られました。

さて、「なぜ、スウェーデンなのか」ですが、昨年の10月に障害者自立支援法が施行されるに当たり、この法律が本当に障がい者の自立につながるのか、大きな疑問を持ったのがきっかけです。

最終的に法の内容に異を唱えて、浦安市独自の支援策を打ち出し議会の理解もいただきましたが、そのときの議論と審議の過程で、財政学の権威で東大大学院教授の神野直彦先生にさまざまな助言をいただきました。

そのなかで、自治体経営には、アメリカ型と、スウェーデンなどのスカンジナビア型の大きく2つの流れがあるが、残念ながら日本には、アメリカ型の効率重視の自治体経営のあり方しか紹介されていないとの、私にとっては、ショッキングな話がありました。

スウェーデンというと、「高負担・高福祉」で、福祉先進国であることは特に有名ですが、非常に高い税金が課せられているという日本では負の部分と受け止められる一面も良く知られています。

しかし、単に福祉のあり方だけではなく、その根底に国のあるべき姿や、地域のあり方、社会のあり方が、大きく関わっていることが、強烈過ぎるほど分かりました。

「白夜」で夜の9時を過ぎても明るい季節の訪問でしたが、まもなく長く厳しく暗い冬が来て、お互いが助け合わなければ、生きていけない、ハンディを負う人であればなおさらという、厳しい環境下での人々の生き方と社会のあり方が、今の国と社会をつくったのだと強く感じて帰ってきました。

今後、視察してきました18カ所と、お会いした方々について、この欄で何回かに分けてご報告すると共に、「視察報告会」を開いてご報告する予定です。

浦安市長 松崎秀樹
(広報うらやす第845号 2007年10月1日号に掲載)

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