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危機管理の心構え

「最悪を想定し、楽観的に行動せよ。」

危機管理に当たっての心構えを、よくこのように言いますが、市役所はこの1~2カ月間、新型インフルエンザの情報収集から始まり、予防対策、広報など、担当部署ではゴールデンウイーク返上で、その対応に追われていました。

この欄でも昨年の8月、「新型インフルエンザとタスクフォース」と題して、注意を喚起するとともに、市も対策に機敏に動き出しましたとの内容で取り上げましたが、当時想定していた新型インフルエンザは、東南アジアから来るであろう「鳥インフルエンザ」でした。

しかし、予想に反して世界を震撼させたのは、メキシコからの「豚」を媒体とするウイルスによるものでした。

市では昨年の7月末に、プロジェクトチームよりも機動性が高く、一般的には機動部隊とも訳す「タスクフォース」を危機管理監を中心に立ち上げ、ほかの市に先駆けて12月には「新型インフルエンザ対処行動計画」を策定し、有事に備えてきました。

「鳥」から「豚」に変わったものの、現在までこの対処行動計画に基づいてさまざまな手を打ってきています。

そもそも国際機関のWHOも、国の厚生労働省も、「強毒性」の鳥インフルエンザを想定し、計画を進めてきましたが、今回のように「弱毒性」による感染に、そのまま当てはめることによる無理が、時間の経過とともに生じてきているのが現実です。

このような状況のなかで、5月19日の朝、新型インフルエンザ対策本部による関係職員会議を急きょ開催しました。

議題は、翌日の20日に出発する予定の、本市の中学校の修学旅行を自粛させるべきか、否かでした。

続行か、延期か、中止かの議論が交わされましたが、テレビなどマスコミでは、続々と中止の報道がなされていました。

その一方で、舛添厚生労働大臣が対策を緩める方向性を示唆するなどの報道も出始めました。

さらに、毎年の季節性インフルエンザとの比較なども報道され始め、対策本部では最終決定を迫られるなかで、私もできる限りのルートを使い、最新の情報を医学的な見地も含めて収集しました。

その結果、新型インフルエンザでは慢性疾患を持っている感染者の重篤化が心配されていましたので、ぜんそくなどの持病を持つ生徒や、比較的体力が弱い障がいを持つ生徒には、N95という国際基準のウイルスを通さない特別なマスクを用意するなど、できる限りの対策と帰ったあとの対策も十分検討したうえで、一生の思い出となる修学旅行をさせようとの結論に至りました。なお、今後の修学旅行については、柔軟に対応してまいりたいと考えています。

現在の第一波は、高温多湿の梅雨と夏というウイルスの活動が弱まる環境に向かいますが、今年の秋から冬の第二波で、かつ強毒性に変異したときが正に正念場と考え、対策を練っているところです。

 

浦安市長 松崎秀樹
(広報うらやす第885号 2009年6月1日号に掲載)

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