新成人に思う 平成21年度の成人式が1月11日、今年も東京ディズニーランドのショーベースで開催されました。 風が冷たく寒い一日でしたが、昨年よりは出席率も上がり75.3パーセントでした。 今年の新成人は、初めて全員が平成生まれとなりました。 今年の浦安市の新成人は1504人でしたが、昨年よりも24人減少しています。 浦安市の新成人のピークは平成5年の2179人(前年の4月1日現在)です。当時の人口はまだ12万人にも届かず、人口が少ないにも拘わらず、今年よりも675人も多く、この年以降、いささかの増減はありますが減少傾向にあり、ここ10年間では最も少ない新成人で、本格的な少子化社会の到来を告げています。 当日の新聞で、日本中では、127万人が成人を祝いましたが、何と40年前の昭和45年(1970年)の新成人は、246万人で、今年の新成人が半減しているとの記事を読み、ここまで少子化が進んでいるのかと改めて驚かされました。 式典での挨拶で、このことに触れ「これからの日本や地域社会を背負う使命と役割が、新成人はより一層重くなる」と、期待を込めてエールを送りました。 私は今年年男で、5回目の寅年を迎えました。 40年前に成人式を迎えた246万人の1人でもあります。 私たちの世代は「戦後ベビーブーム世代」と呼ばれ、小学校では50人学級や60人学級で揉まれた逞しい世代でもあります。また、「団塊の世代」とも呼ばれ、つい最近は「2007年問題」の主役にもなりました。 新成人の前途を考えると、ただエールを送るだけではなく、我々の世代を含めて、生涯現役社会を築かないと、国も地域社会も衰退の一途を辿るのは、間違いないと確信しました。 高齢化率が、7パーセントを超えると「高齢化社会」、14パーセントを超えると「化」が取れて「高齢社会」と呼びます。 日本は、まさに人類史上未曾有のスピードで高齢社会に突入しています。 「高齢化社会」から、「高齢社会」に移行するのにフランスでは115年、スウェーデンでは82年、イギリスでも47年掛かったのが、日本は昭和45年から平成6年までの、何とわずか24年で突入しています。 現在の日本の高齢化率は、22.8パーセントで、少子化傾向の下で、高齢社会に拍車が掛かっています。 最近では、結婚適齢期のこどもを抱える親から、少子化対策、ならびに高齢化対策のためにも市が積極的にいわゆる「婚活」事業に乗り出すべきとのご提案をいただきます。 昨年は、アンテナ職員の提案として、やはり「婚活」事業が挙がり、すでに実施している他市の事例報告を受けて議論しました。 「少子社会と高齢社会」の問題は、一朝一夕には解決しない大問題ですが、できるところから積極的に取り組んでいかなければと思いを新たにしました。
浦安市長 松崎秀樹 |